ごあいさつ

東日本大震災以前、福島県は地震保険料金が一番安かった県でした。その理由(当時)は、マグニチュード8を超える様な巨大地震が来るリスクが低い事、活断層が少ない事、そして、花崗岩、はんれい岩の岩盤を主とする、強固な地盤が広い事と言われていました。日本各地の地質、活断層の様子は国立研究開発法人産業技術総合研究所の提供する、日本シームレス地質図(https://gbank.gsj.jp/seamless/)でも見る事ができます。
この阿武隈山系から産出される良質な石材は、主に墓石用として全国に流通、販売され、1980年代後半から1990年代初期のバブル期には、福島県産石材は国内トップクラスの墓石用石材出荷量を誇っていました。バブルが崩壊するとほぼ同時期に安価な中国産石材製品が大量に輸入される様になり、東日本では墓石用石材としての国内産石材のシェアは10%を割り込んでいるのが現状です。
私どもが福島県の大地から採石している石材は、石である事に変わりありませんが、福島県が福島県になる前から、日本という国が国になる前から、この大地の中で、ここに住む生命の営みを見守ってきてくれたものです。この「ふるさとの石」を素材として、職人たちが持てる技を駆使して加工してできあがった石製品を、ぜひ使って頂きたいと願っております。

 東日本大震災に伴って起きた東京電力(株)福島第一原子力発電所の事故の影響で、現在も採石を再開出来ない所もあります。それでも御先祖様の幸せのために、福島の復興のために、これからも業務を続けて参ります。
福島県石材事業協同組合加盟各社の採石場は、季節、天候によっては採石していない場所もありますが、大半の採石場は見学可能ですので当組合までご連絡下さい。採石場を見学すると、また違った感動があると思います。ぜひ見学においで下さい。
震災被災地の見学と同時に来られる事をお奨めいたします。